ウインナーコーヒーってウィーン発?ウィーンのコーヒーの種類を解説

オーストリア生活情報
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ウィーンと言えば、コーヒー!!

実は色々な種類があるんです。

今回は、ウィーンのコーヒーについてご紹介します。

動画へのリンク

オットーさんのご友人でバリスタであるシュテファンさんに協力してもらい、動画でも内容を紹介しています。ぜひご覧ください。

Mokka(モカ) 

Mokkaとは普通のエスプレッソのことですが、ウィーンでは常に「Mokka」と言います。

コーヒー豆は、イエメン産のものが好んで用いられます。有名なメーカーはJulius Meinlです。

抽出機で10バールの圧力で、7gのコーヒーを25秒かかるように抽出します。こうして25mlのMokkaができあがります。 

エスプレッソに相当するのがkleiner Mokkaです。ウィーンでは、kleiner Mokkaの代わりにkleiner Schwarzerと言うこともできます。 

ダブルエスプレッソと同じく、量が2倍になったgroßer Mokkaやgroßer Schwarzerもあります。

 

Brauner(ブラウナー) 

Braun = 茶色の 

Kleiner Braunerはコーヒークリームが入ったkleiner Mokkaで、großer Braunerはコーヒークリームが入ったgroßer Mokkaです。 

※コーヒークリームとホイップクリームの違い:コーヒークリームは10〜12%の脂肪を含むのに対し、ホイップクリームは少なくとも30%の脂肪を含みます。 ここでは単に生クリームと表現しています。 

なお、日本の生クリームは乳脂肪分35%と乳脂肪分45%が主流となっています。 

一般に“生クリーム”と呼ばれるのは、動物性脂肪(乳脂肪)=生乳のみを原材料としたもの。 

他のものが入っていると生クリームとは呼べません。生乳から乳脂肪分だけを遠心分離で取り出し、濃縮させて作られます。

“ホイップクリーム”は、動物性脂肪に植物性脂肪を加えたもの、または植物性脂肪のみのものです。

https://www.cotta.jp/special/article/?p=6366

Verlängerter(フェアレンガーター) 

※Verlängern = 水で薄める 

VerlängerterのベースとなるものもMokkaです。 Verlängerterとは基本的に水で薄められたMokkaのことです。  

Verlängerten-Braunerもあります。これは、ミルクが入ったkleiner Brauner、つまり生クリームとミルクが入ったMokkaです。

Melange(メランジェ) 

おそらく最も重要なウィーンのコーヒーがMelangeです。ウィーンの文化財であり、ウィーンにとって不可欠です。 

半分コーヒーと半分泡立てたミルクでできています。帽子のように最後に泡立てたミルクをトッピングします。  

Kipferl(キプファル) 

ウィーンのコーヒータイムに欠かせないのが甘いパン、Kipferlです。 

由来には諸説ありますが、よく知られているのは次の通り。 

17世紀にオスマン帝国がウィーンを包囲した際、城壁の下にトンネルを掘り攻め入ろうと企てました。しかし早起きのパン屋がその企てに気づき、自分たち(ウィーン)を守ることができたのです。祝いの席でパン屋が焼いたのがKipferlと言われており、オスマン帝国すなわちトルコの国旗の三日月をかたどった形のパンだったそうです。 

クロワッサンといえばフランスを連想される方も少なくないと思いますが、オーストリアのクロワッサンがフランスのクロワッサンのモデルだったと主張する人もいます。 

クロワッサンの三日月形は、オーストリア皇后マリアテレジアの娘であるマリーアントワネットを通してフランスにやって来たという説もあります。デニッシュペストリーから作られたフランスのクロワッサンは、19世紀の終わりにフランスにて発明されました。 

Kaisermelange 

中に泡立てた卵が入ったMelangeのことです。  

Kapuziner(カプチーナー) 

Kapuziner は基本的に生クリームを少し注いだVerlängerterです。 

Kapuziner は宗教的な背景を持っています。 Kapuziner は修道士会の名前でした。コーヒーの茶色が僧侶の茶色のローブを彷彿とさせるため、このような名前になったと言われています。 

Einspänner (アインシュペナー) 

※Einspänner = 馬一頭によって惹かれる馬車 

Einspännerは基本的に、ホイップトップをグラスに入れたMokkaです。 

Einspännerにも興味深い背景があります。 Einspänner は、単一の馬が引く馬車からその名前が付けられています。彼らの御者は片方の手でコーヒーを持ち、もう片方の手で手綱を握っていました。厚いホイップの層のおかげで、コーヒーは長い間熱いままで、休憩中に飲むことができました。 

SalonEinspännerはホイップクリームを添えたgroßer Mokkaです。 

Franziskerner(フランツィスカーナー) 

Franziskerner も修道士会の名前でした。 Kapuziner と同様に、 Franziskerner はその色が僧侶の茶色のローブに似ているということその名前が付けられています。 

Franziskerner はMelangeと似ていますが、ミルクの代わりにホイップクリームがトッピングされています。一部のカフェでは、チョコレートスプレーを更にトッピングされることもあります。 

日本でいう“ウインナーコーヒー”ってコレに当たるのではないでしょうか。

Überstürzter Neumann (ウーバーシュトゥルツターノイマン) 

※überstürzen = 上から注ぐ 

Überstürzter Neumann は生クリームをカップに入れ、提供される直前にgroßer Mokkaを上から注ぐという変わったコーヒーです。 

あとがき

飲んでみたいコーヒーはありましたか?今は海外旅行自体が厳しい世の中ですが、ウィーンのカフェでどんなコーヒーが飲めるのか知っていただけたら幸いです。

動画を撮影したのは夏だったのですが長いこと温めすぎて今頃動画を完成させました。。長いプロジェクトでした。

動画に出演してくださったシュテファンさん、キッチンをお貸しいただいたルーカスさんを始め、ご協力くださった皆さん、遅くなってすみません。ありがとうございました!

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