一時帰国でのスマホ利用、どうする?
以前なら空港でSIMカードを買ったり、モバイルWi-Fiをレンタルしたりするのが主流でしたが、最近は「eSIM(イーシム)」を使う人が急増しています。
eSIMとは、端末に内蔵された仮想SIMカードのことで、物理的なカードを差し替えることなく、オンラインで通信契約を切り替えられるもの。

事前に海外から購入・設定でき、空港に到着した瞬間からスマホが使えるよ
本記事では、日本に一時帰国する際におすすめのeSIMを、料金・通信速度・対応エリア・設定のしやすさなどを基準に比較しながら紹介していきます。

ちなみに私は、以下の方法でHISモバイルと契約し日本の電話番号を保持しているので、一時帰国時にはHISモバイルのSIMをアクティベートして、そのまま使っています。
月額300円弱で日本の電話番号を維持できるので満足しています。
本記事で紹介する方法は、一時帰国に外国籍のパートナーがついてくる場合(うちの場合オットーさん)、パートナーが日本で使うeSIMとしてもおすすめです。
eSIMのメリット
eSIMには以下のようなメリットがあります。
日本到着後すぐに通信ができる
eSIMの場合は、事前に契約しておけば日本到着後すぐにデータ通信を利用することができます。空港でSIMカードを探したり、ポケットWIfiをレンタルしたりする必要がありません。
設定が手軽
eSIMというと、設定が難しそうに思うかもしれませんが、多くのeSIMサービスでは、申し込み完了後にQRコードがメールで送られてきます。あとは、スマホの「設定」からモバイル通信を追加し、QRコードをスキャンするだけ。慣れれば5分以内で開通できます。
eSIMのデメリット
物理SIMのように、複数のスマホ間で差し替えて使うことができません。
一度インストールしたeSIMは、基本的にその端末専用になります。
他のデバイスで使いたい場合は、新たにeSIMを再発行する必要があります。
この際、再発行手数料がかかる場合があります(※サービスによって異なります)。
eSIMサービスにはどんなものがある?
具体的なeSIMサービスには以下のようなものがあります!
項目 | Ubigi | Airalo |
トリファ(trifa) |
Holafly | VOYAGEESIM
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Glocal eSIM
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SAKURA mobile | MOBAL |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
契約可否 (欧州在住) |
可(200+国対応) | 可(200+国対応) | 可(200+国対応) | 可(200+国対応) | 可 | 可 | 可(海外から事前契約可能) | 可(海外向けサービス) |
必要書類 | 不要 | 不要 | 不要 | パスポート等必要 | 不要 | 不要 | パスポート必須(本人確認) | 身分証提示が必要 |
最低契約期間 | 1日〜 | 7日〜 | 3日〜 | 1日〜 | 3日〜 | 3日〜 | 8日〜(プランによる) | 30日〜 |
料金・GB例 | 10 GB/30日 US$17 |
10 GB/30日 約US$18 |
3 GB/3日 US$12.2 |
無制限/日 約US$6.5 |
20日間20GB 11.18 € |
30日間無制限 3,980円など |
8日/無制限 約¥4,950 |
7 GB/30日 ¥7,920(約US$50) |
日本番号の有無 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり(データSIMのみはなし) | あり(070/080/090) |
おすすめ度 | ★★★★ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★☆ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★☆ |
一つ一つ細かく見ていきましょう!
Ubigiユービジ
Ubigiは世界170以上の国で使えるグローバルeSIMを提供している企業で、日本国内でも非常に人気です。特徴は何といってもシンプルな料金体系と安定した通信速度。ドコモ回線を利用しており、都市部・地方問わず比較的広いエリアで通信が可能です。日本向けのプランでは、たとえば5GBで8日間有効というような短期集中型のプランが用意されています。
メリット:
・設定が非常に簡単(アプリからでも利用可能)
・ドコモ回線で安心
・料金がリーズナブル
・料金プランが非常に豊富
デメリット:
・音声通話は非対応(データ通信のみ)
Airalo(エアロロ)
AiraloはeSIMの中でも知名度が高く、国別・地域別の多彩なプランを提供しています。日本プランではソフトバンク回線を利用しており、東京や大阪などの都市圏では非常に快適な通信速度を誇ります。特に短期滞在向けの1GB/7日や3GB/15日などのプランが充実しており、帰国日数に合わせて柔軟に選べる点が魅力です。
メリット:
・プランが豊富で選びやすい
・アプリ操作が分かりやすく、日本語にも対応
・主要3キャリア回線に対応(地域により異なる)
デメリット:
・サポートが英語中心
・通信の安定性は地域によりばらつきあり
トリファ(trifa)
日本企業が提供する海外旅行用eSIMアプリで、200か国以上をカバーしています 。日本語対応のアプリで、チャットサポートが24時間365日利用できるのが大きな利点です。価格は例えば3GB/3日でUS$12.2 とお手頃な価格。
最低3日プランから選択可能です 。データ専用で電話番号なしですが、使い方の説明も日本語でわかりやすく、初めてでも安心して使えます。ただし、プランの購入や設定はアプリ経由に限られる点に注意してください。

日本語サポートしかないので、外国籍のパートナーが使うときには逆に注意かも。
Holafly
「無制限データ」を1日単位で提供するプリペイドeSIMです。日本でも無制限プランが提供され、990円/日(約US$7/日)から利用可能 。通信量を気にせず使える安心感がメリットです。
カスタマーサポートは多言語対応(自動翻訳)です。
一方で、小容量プランがなく1日単位で料金が発生するため短期間利用では割高になりがちです 。

VOYAGEESIM
VOYAGEE eSIMは、世界200か国以上で利用可能な英国発のプリペイド型データ専用eSIMサービスです。旅行者や海外在住者向けに設計されており、日/GB単位の柔軟なプラン構成と前払いによる明快な料金体系が特徴です。
日本国内ではNTTドコモの通信回線(Marubeni Networks提供)を使用し、都市部だけでなく山間部や地下鉄などの郊外エリアでも広範なネットワークカバーと安定した通信品質を提供しています。
メリット
- 有効期限が比較的長く、余裕を持って利用可能
- 日本ではドコモ回線利用で安定性が高く信頼性あり
- 日数・容量プランが豊富で、追加データ購入にも対応
- 英ポンド支払い対応(英国発で欧州居住者にも便利)
デメリット
- アプリがない
- 価格はやや高め
- 一部の端末で導入設定に時間がかかるといった報告あり
使用開始もとても簡単:
購入後はメールでQRコードが即日送信され、iOS/Androidいずれにも対応した形でアプリまたはQRスキャンで簡単にインストール。その後すぐに日本で通信ができます。
Glocal eSIM
日本の企業である株式会社グローカルネットが運営する、訪日外国人向けのeSIMサービスです。日本人が一時帰国する際にも問題なく利用でき、日本語サポートがある安心感が魅力。SoftBank回線を利用し、通信の安定性が高いため快適な利用が期待できます。5GB/約15日で約3,980円という価格設定はやや高めですが、快適さと安心を重視する方に向いています。また「海外からのアクセスとみなされるリスク」がないため、Yahoo! Japanなど国内限定サービスも利用可能で、安心しておすすめできます。
メリット
・完全日本語対応で安心
・回線速度が安定
・テザリングも可能
・日本発のSIMのため、Yahoo!など海外からアクセス制限のあるサイトも閲覧可能
デメリット
・データ容量が少なめ→無制限プランで長期滞在だと格安になります。
・データ残量の確認や追加購入には非対応のため、必要な容量を事前に選んでおく必要あり
SAKURA mobile
日本の企業が提供しているサービスで、訪日外国人向けにeSIMも展開しています。日本人が一時帰国で使うケースでも問題なく利用でき、日本語サポートがある安心感がポイント。料金はやや高めですが、ソフトバンク回線で速度は非常に安定しています。5GB/15日で3,980円程度と、コストよりも快適さを重視する人に向いています。後述うするような、「海外からのアクセスとみなされるリスク」がないので、安心しておすすめできます。
メリット:
・完全日本語対応で安心
・回線速度が安定
・テザリングも可能
・日本初のSIMのため、Yahoo!など海外からアクセス制限のあるサイトも閲覧可能。
デメリット:
・価格はやや高め
・データ容量が少なめ
MOBAL
在日外国人向けに音声通話+データのeSIMを提供するサービスです。日本の070/080/090番号が取得でき(eSIMでリアルな日本番号が付与されます) 、着信・SMS受信は無料です 。30日プラン(7GB高速データ+無制限低速通信)が¥7,920(約US$50) と割高ですが、電話も使いたい場合に便利です。契約には身分証による本人確認が必要で、eSIMコードは日本国内で受取るか郵送で入手します 。手続きにやや手間がかかりますが、英語サポートがあり日本語に不慣れな旅行者にも親切です。
日本の企業が提供しているサービスで、訪日外国人向けにeSIMも展開しています。日本人が一時帰国で使うケースでも問題なく利用でき、日本語サポートがある安心感がポイント。料金はやや高めですが、ソフトバンク回線で速度は非常に安定しています。5GB/15日で3,980円程度と、コストよりも快適さを重視する人に向いています。
メリット:
・完全日本語対応で安心
・回線速度が安定
・テザリングも可能
デメリット:
・価格はやや高め
・データ容量が少なめ
eSIM選びのポイント
一時帰国に最適なeSIMを選ぶ際は、以下のポイントを意識することが重要です。
- 帰国期間にあったデータ容量と有効期間
旅行中の1日のデータ使用量は、一般的に約300〜500MBと言われています。動画を視聴する場合は、それ以上のデータ容量が必要になることが多く、少なくとも1GBは必要です。 - 利用する地域の回線網
都市部ならどのeSIMでもほぼ問題ありませんが、地方や山間部に滞在予定があるならドコモ回線系のeSIM(Ubigiなど)を選ぶのがおすすめかも。 - テザリングの有無
ノートPCやタブレットと一緒に使う場合、テザリング可否を事前に確認しましょう。多くのeSIMは可能ですが、プランによって制限があることもあります。▶本記事で紹介しているeSIMはすべてテザリングに対応しています。 - 音声通話が必要かどうか
eSIMの多くはデータ通信専用です。電話番号が必要な場合は、LINE通話やSkypeなどのIP電話サービスを代用する方法もあります。 - 設定サポートの有無
英語での設定に不安がある場合は、日本語対応のSakura Mobileなどを選ぶと安心です。
注意点 海外発のeSIMを日本で使うと
海外発のeSIMを日本で使うと、「海外からのアクセス」とみなされ海外で閲覧制限のある例えばYahoo!や、VODサービスの閲覧ができないことがあります!

Yahoo!知恵袋が見られないのは困る。。
オットーさんが使う分には問題ないかな。(日本語のサイトはみないだろうから)
日本の通信会社が提供する一時帰国者向けSIM/eSIM(→上記の中ではSAKURA mobileならOK)、レンタルWi-Fiルーターを使う方法があります。
それ以外にVPNを使って接続IPアドレスを日本に変える方法もありますね。主なVPNサービスの比較記事はこちらです。わたしはNordVPN
を使っています。
また、以下の方法で日本の格安SIMに契約するのもいいかもしれません。
状況別おすすめeSIMサービス
日本への一時帰国時に使えるeSIMサービスは数多くありますが、料金や使い方、滞在期間、データの使用量などによって最適なサービスは異なります。ここでは、滞在期間の長さとデータ使用量の多さを軸に、状況ごとにおすすめのeSIMサービスをまとめました。
長期滞在(20〜30日)向け
■ データをたくさん使いたい人(無制限希望)
おすすめ:Glocal eSIM
30日間データ無制限で3,980円と非常に安価です。大量のデータ通信をしたい方には最もコスパが良い選択肢です。

2025年の一時帰国で、オットーさん向けにはこちらを利用しようと思っています。
■ データはそこまで使わない人(10GB以内)
おすすめ:
Ubigiまたは Airalo
30日で10GBが2,800円〜。必要に応じてチャージも可能なので、無駄なく使いたい方にぴったりです。
短期滞在(1週間以内)向け
■ データをたくさん使いたい人(無制限希望)
おすすめ:Glocal eSIM
7日間データ無制限で2,180円〜。短期間でもデータを気にせず使いたい方におすすめです。
■ 1日1GB程度で十分な人
おすすめ:VOYAGEESIM
10日間で10GBのプランが約1,900円(11.38ユーロ)とリーズナブル。1日1GB以内であれば、非常にコスパが良いです。
■ データをあまり使わない人(軽い利用)
おすすめ:
Ubigi または Airalo
Ubigiには「3日間1GBで600円」といったプランもあるため、必要に応じて都度チャージして調整するのがおすすめです。
1ヶ月以上の滞在向け
おすすめ:
Ubigi
最長12ヶ月のプランまで用意されており、長期滞在には最適です。
一方で、ほとんどのeSIMサービスは最大30日間のプランとなっているため、
30日終了後に同じサービスで延長、あるいは他サービスに切り替えて使うのも現実的な方法です。
おわりに
昔のようにSIMカードを入れ替えたりする手間がなくすぐに電波を使えるeSIMはとっても便利ですよね。
自分にあったサービスを見つけてみてください!
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